二月の勝者という有名な中学受験を題材にした漫画で、サッカーを続けるかどうかというシーンが
あります。「プロになる確率は低すぎる。少しでもいい学校に入ることが、子供の未来のため」
というのは、学習塾でよくいわれることです。
本当にそうでしょうか?
そう発言するのは塾産業、教育評論家、などはほとんどが利害関係者です。
中学受験をしてくれないと、利益が出ない人たちです。
合格して入学がゴールではありません。
暴言ギリギリのラインで本音を書いていきます。
「中学に入学してから習い事を再開すればいい
という考え方もあるかもしれません。
受験勉強中に習い事を続けてきた子と、やめてしまった子の間には大きな差が生まれています。
サッカーを一旦中断してしまう。大人の一日と子供の一日は、全く違います。
取り戻すのには、かなり精神力と努力が必要になります。
ピアノなどの楽器ならば、もっと深刻です。
『二月の勝者-絶対合格の教室-』は、高瀬志帆による日本の漫画作品。
あくまで、エンタメです。読み物としてとても面白くて、共感できるところもたくさんあります。
決しておとしめたいわけではありません。
習い事をやめるデメリット
合格して入学するとことが、中学生活のスタートです。
もしも、習い事をやめたことで、最難関校に入学できたのなら納得かもしれません。
それほど納得の行く受験結果出なかったという場合のほうが多いと思います。
実際、第一志望合格率はデーターによってまちまちですが、3割から5割といわれています。
誰が決める
参考になるブログを見つけました。
一部引用してみます。
中学入試は甘くない。
中学入試は親もがっつり勉強に関って
合格を手にれられる。
希望の中学に入れる可能性は
低くなる。
(三つ子中学入試、全落ち)
だから
中学入試があるから6年生になったら
野球をやめる
その選択は誰が決めるのだろうか?
親はもちろん
「子供が”野球やめる”って言ったです」
と言うかもしれない。
子どもの言葉は本心なのか?
三つ子母ちゃんも
中学入試があるからそろそろ勉強にシフトしたら?
6年生の何月まで野球やる?と聞いた。
けれど、
3人の野球に向かう熱意を見て、
机上の勉強よりも、野球で身につくものが大きい。
6年生、小学校野球の集大成の時期
経験するすべてのものは、
今しかできない貴重なものだ!
と、腹をくくった。
それぞれの家族の事情はある。
どれが正しいなんて答えはない。
島谷留美(しまやるみ)さん「ママの学校」主宰/言葉がけコーチ
中学受験で習い事をやめさせられたと、悲しそうな生徒を見てきました。
恨みに思う子、腐ってしまう子、勉強が取り柄になっているかもしれないのに、
中学校に入学してみると、上には上がいて、今まで勉強が自己肯定感を高めていると感じている子供の場合、
荒れてしまったり、不登校になったりしてしまっています。
今、サッカーをやるより少しでもいい学校に行くことの方が大事
その判断、よく考えてみてください。
特に、学習塾の口車に乗らないでください。
学習塾はあくまで、営利を目的としたビジネスです。
漫画やドラマの影響
漫画やドラマの影響はとても大きいですよね。
子供が影響を受けるならば、まだましです。
本気に取ってしまうと、大変です。
子供の正確や性質、各家庭の考え方はそれぞれであってほしいのに、
一律的に、高学年になったら習い事やスポーツをやめさせる
というのは危険です。
一生懸命がんばりたいことを取り上げてしまうことが危険です。
やりたいことが良いことだとは限らない。そういう意見もありますね。
両立
習い事と中学受験は両立できます。
「受験勉強だけ」の詰め込みは、能率が上がらないばかりか、受験後に子どもを「燃え尽きさせる」原因になるのです。
自分を深海魚と揶揄してみたり、学校に行かなくなってしまったり、そんな例が年に何人かでていることを、
耳にすることがあります。
「【勉強と両立】中学受験において習い事はいつまで可能?3つの判断基準について解説」https://www.jukenblog.net/junior-high-school-entrance-exam-lessons-until-when/
習い事と勉強の両立について詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
有名中合格の幻想
有名中に合格すれば、その先の未来は明るいと思い込んでしまうのは、よくある話です。
ネガティブな側面もあるということも、少しは考えておかないと、後悔だらけになってしまいます。
中学受験なんてしなければよかった。
と。
不安商法
勉強が好きじゃない子供。
向いてない子供。
偏った受験情報を信じてしまう保護者。
「公立中は地獄!」と思っているのではないでしょうか?
大学受験が変わった
大学生の50%は、一般入試以外で入学する時代です。
勉強が苦手な子、偏差値40台の子の難関大学合格も続出しています。
「受験=猛勉強」という考えはもう古いそうです。
アピール入試
これからの大学受験は、アピール入試ともいわれています。
大学生の50%が、一般入試以外の方法で大学に合格し、入学しているのが現実です。
「考える力」「表現する力」を育てたり、実際に経験することが強みになるそうです。
なぜ撤退しないのか
どうしてもサッカーを続けたいから、サッカーをやめたくないから中学受験したくない!
と子供が言ったとします。
その時に、「子供に中学受験をさせることが幸せだ」と思い詰めてしまっていませんか?
一度始めたことを間違っていると思ってもやめられないのは、次のような思い込みなんだと思います。
「〇〇校から志望校落としたら我が子は終わり」
「中学受験をやめたら将来はない」
「公立中は鬼ばかり」
まとめ
中学受験で習い事をやめるのはオススメしません
塾産業、教育評論家、などはほとんどが利害関係者です。
中学受験をしてくれないと、利益が出ない人たちです。
漫画やドラマでは、面白おかしく中学受験を取り上げます。
習い事をやめるのではなく、練習時間や回数を減らし「細く長く続ける」ことを考えてください。
学校、塾、習い事と忙しい中でもマルチタスクをこなし、苦しくてもあきらめずに努力を継続してきた子どもは、「やり抜く力」という「宝物」を手に入れることができます。この力が身につくと、中学に入学後も、さらに高いゴールに向かって自主的なやる気で勉強に励むようになります。もちろん、部活や人間関係にも努力を惜しまず、100%全力で向き合うことができます。さらに、大学進学、就職、キャリア形成においても目標意識を持ってチャレンジを継続できるようになるのです。
船津徹(ふなつ・とおる)さんの著書より